国内にカジノができるかどうかという問題が気になっているという方もいるでしょう。
実際に日本にIR（カジノを含む統合型リゾート）を誘致することを目的として、IR推進法案が成立しています。
では実際に国内に施設ができた場合には、どのようなメリットが期待できるのでしょうか。

施設ができた場合の最大のメリットとして期待されているのが、海外からの観光客が増えて経済効果があるという点です。
そもそもIR推進法案というのは、カジノを作ることを目的としているわけではありません。
目的は外国人観光客を誘致することで、誘致の一環として施設を作ることが検討されているという点を理解しておくことが大切です。
過去に外国人観光客が増えたタイミングでは、高い経済効果が見られました。
そのため施設を誘致することで、日本の消費を促進させて、高い経済効果につながるということが期待されています。

また施設が増えただけでは、大勢の観光客に対して適切に対応することができません。
実際に施設を運営していくためには、大勢の従業員が必要です。
IRの中にはカジノだけではなく、観光客が宿泊するホテルや買い物をする商業施設、さらにはレストランやアミューズメントパークなどが含まれています。
さまざまなスポットを運営するために、大勢の従業員が雇用されます。
運営のために従業員が多く雇用されることも、IRに期待されている経済効果の1つです。

さらにIRの誘致では、インフラ整備が行われるというメリットも存在しています。
大勢の観光客が訪れることになると、空港や駅からIRまで行きやすいようにインフラを整備する必要があります。
インフラ整備によって、地域の活性化そのものにもつながるという点を理解しておきましょう。

また経済効果について考えていく場合、データをチェックすることも必要です。
実際に国内でIRができた場合、経済への波及効果は最大で7兆を超えるという試算もあるなど、高い経済効果が期待されています。
興味がある方は、どのような試算によって経済効果が期待されているのか調べてみるのも1つの手です。
具体的な試算内容を知ることで、誘致に関わるお金の動きなどを把握し、地域や国内の将来について考えていくことにつながります。

このようにIRの誘致を行うことで、さまざまなメリットが期待されています。
もちろんメリットばかりではなく、多くの観光客が訪れることで治安が悪化するのではないかという懸念も見られます。
より良い形で誘致を行って地域を活性化していくためには、自治体と住んでいる人々が協力して問題に向き合っていくことが大切です。

またデメリットとして心配されているのが、ギャンブル依存症の方が増えるのではないかという懸念です。
実際にカジノで遊ぶ方が増えれば、ギャンブルに依存してお金に困る方が出てくるかもしれません。
そしてお金に困った方の中には、犯罪に手を染める方が出てきてしまう可能性もあります。
このようなリスクにどのような形で対処していくかが、IR推進法案で注目されるポイントの1つです。

実際に誘致を行うかどうかは、個々の自治体の判断によって決められます。
住民投票が行われるなど、地域の意見を聞きながらどのような方向へ進むかさまざまな地域で話し合いが行われているというのも特徴の1つです。
もしも住んでいる自治体が誘致に関わるときには、IRができることによるメリットやデメリットを考えながら、どのような立場で行動するべきか考えていきましょう。
正しい知識を得たうえで、自分がどのような立場になって考えていくべきか考えていくことが必要です。

そして実際に施設ができた場合に、自分がどのようなかかわり方をするのか考えていくことも大切です。
施設が近所にできるわけではないので、自分には関係ないと考える方もいるかもしれません。
しかし自宅の近くにできなくても、将来的に関連施設で働く可能性もあります。
多くの雇用が生まれることで、引っ越しをしてでも転職をする方も出てきます。
施設ができたら働くチャンスがあるということも踏まえて、自分がどのようなかかわり方をしたいか考えていくのも1つの手です。

また自分には関係ないと思っている方でも、身近な方がギャンブル依存症になってしまうリスクもあります。
身近な方がギャンブル依存症になったとき、どのような対処が必要なのか、さまざまな視点に立って考えていくことも大切です。
他人事だと思って行動するのではなく、身近なものになったときにどのような対処が必要かという点を踏まえて考えていきましょう。

実際にカジノができてメリットが大きくなるのか、それともデメリットのほうが大きいのかなどの点は、人によってとらえ方が異なります。
関係ないと感じる方もいれば、深く関わることになる方もいるでしょう。
しかし高い経済効果が期待される以上、日本人にとって無関係の出来事とは言えません。
他人事と思わずに、あらためてどのような問題があるのか考えていくことも大切です。